<中標津~羅臼~ウトロ>2022年春の自転車旅(その二十)67-69日目

 2022年春のチャリキャンプひとり旅(その二十)

今回の旅レポは、中標津空港でM氏と合流して、標津、羅臼、ウトロに泊まりながら

知床半島を巡るハードで良いも悪いも印象に残った三日間です。


67日目は、内陸部の中標津から海沿いにある標津のキャンプ場まで。

68日目は、野付水道と云う海沿いに北上して知床半島東側にある羅臼へ。

69日目は、ハードな知床横断道路を越えて規制が厳しい知床五湖経由あのウトロへ。


【その二十の読みどころ】

必需品のバックミラーを落とすも…

M氏が乗る飛行機の出発が遅れて千歳での乗り継ぎが間に合わない事件発生!

謎解き問題におじさん二人が大苦戦…

グロテスクなチョウザメに引く…

ヒカリゴケのマッカウス洞窟に行きたかったけど…

温泉ホテルの豪華すぎる夕食にひと言申す!

ヒグマに出会ったらどうするどうする(家康)!

本物の間欠泉とクマが出る熊の湯を見学

霧雨の中標高740mの知床峠を頑張って2時間で登り切るも峠は…

楽しみにしていた知床五湖だったのに…


●2022年7月14日(木) 67日目 曇り 東風

【走行距離32km 獲得標高158m】

中標津→中標津空港→中標津→R272→標津

 

今日は、中標津空港で、会社同期のM氏と合流して、オホーツク海でも太平洋でもない野付水道と云う海沿いにある標津のキャンプ場まで約20キロの旅。M氏が空港に着くのは13時になので、遅めの7時に起きると、霧雨で、乾くかどうか心配だった洗濯物は全く乾いておらず、むしろビショビショ…。

仕方ないので、ビニール袋に入れて、標津で乾かすことにする。残っていたポトフにシャウエッセンと生卵を入れて、ポトフ雑炊にすると、結構うまい。

霧雨は止み、何とか乾いたタープやテントを畳み、11時に出発。

空港に向かうべく、メチャ広い公園内を上っていると、卵型の建物があったので、パチリ。

その時、ふとハンドルバーエンドを見ると、バックミラーがないではないか!。キャンプ場の入口でジャンプするべく、自転車を立てかけたら、倒れてしまい、その時、外れたのかも、と推察し、来た道を3キロ程戻ることに。推察通り、馬車の車輪横でバックミラーを発見することができ、あの卵型ドームに寄らなければ空港まで行っていたかもしれないので、卵に感謝である。

空港近くまで来ると、黄色の菜の花畑が広がっている。

ひまわり同様、土壌をリフレッシュする効果があるのだろう。11時半に空港へ着き、レストランへ行くと、珍しくマンデリンコーヒーがあったので、それを飲みながらM氏が着くのを待つ。

2時間前、朝食を食べている時、M氏から「伊丹発千歳行きのANA便の出発が機材トラブルで遅れていて、千歳発中標津行きの便に乗り継ぎできないかも」と、LINEが入り、結局20分遅れて、伊丹空港を出たらしいが、千歳での乗り換え時間が元々30分しかないので、機内でCAから「乗り継ぎは厳しいので。16時半発の次便になる」と云われたとLINEが入る。もしそうなったら、標津のキャンプ場までタクシーで向かうとのこと。一年前の時も、「中標津空港が濃霧で条件付き運航になり千歳へ戻るかも」事件が発生し、ヤキモキしたが、またか、って感じだ。結局、「千歳発の便もトラブルで10分遅れたので何とか間に合った」とLINEが入り、ホッとするが、毎回ハラハラドキドキのM氏に、ある意味、感心する。

待っている間、ターミナル内にあった写真を見て廻ると、エゾフクロウとエゾリスが仲良く見つめ合っているショットにプチ感動。筆者もこんな写真を撮ってみたいが…。

今回、M氏と一緒に走るルートは、この地図を、ほぼ反時計廻りに一周するコースで、知床半島を巡るのが今回の最重要ミッションである。

13時過ぎ、無事にM氏の乗った飛行機が着陸し、14時に出発して、一年前にも来た中標津の町中にあるラーメン屋「丸福」に入り、つけラーメンを注文。

分厚いチャーシューが旨そう。そば湯ならぬラーメン湯が徳利に入っていて、最後に、つけ汁にラーメン湯を足して完食する。買い出し後、心配していた霧雨はなく、国道272号線を北東に進み、シャケの町「標津(しべつ)」へ。

16時半、「しべつうみの公園オートキャンプ場」に着き、バンガローと云うよりトレーラーハウス風銀色鉄板製の小屋に入る。

キッチンに赤外線ストーブがあり、中は快適だが、自転車を雨から守るひさしがないので、自転車用のレインカバーをセットして、近くの標津川温泉「ぷるけの館」へ。

玄関に「こんこんと湧き出る温泉に浸かり標津の山海の幸を食べれば気持ちも和む自然とやさしい笑顔が湧いてくる」とあり、標津の山海は食べないけれど、温泉に入るだけで気持ちは和む。

夕エッセンは、筆者が麻婆豆腐とニラ玉炒めを、M氏はナポリタンを作って、仲良く食べる。

全く乾かなかった洗濯物を中に無理やり干して、22時に寝る。外は多分10度を切っているので、暖房がなかったら、寒く感じるところだが、小さいけどストーブがあるので、それなりにあったかい。阪神は巨人に3―0で何とか勝つ。近本、梅野、ロハスが打って伊藤が完封勝利。これで巨人と1.5ゲーム差、ヤクルトとはまだ14ゲーム差もあるが…

【走行時間1:49 平均速度17.7km/h】

【本日の会計】¥7,230

【しべつうみの公園オートキャンプ場評価:44点】

フリーサイトにテントを張ったとして評価すると、お安くて、ウオッシュあり、充電、保冷剤OK、温泉あり、近くにランドリー、アクセスいい、管理人親切、海沿いなので虫なし。高評価のキャンプ場だ。


●2022年7月15日(金) 68日目 曇り 南東風

【走行距離56km 獲得標高521m】

標津→R335→羅臼

 

今日は野付水道沿いの国道を北上して知床半島東側の拠点である羅臼の宿まで約50キロの旅。6時半に起きると、外は霧雨。

ご飯を炊き、ポトフを作って朝食を済まし、10時に、泊まったハウス前でジャンプを決めて、今日まで入館無料らしいので「サーモン科学館」へ。

標津町が謎解き観光イベントを開催していて、町内の観光地を巡りながら、謎解き問題を解くと、正解数に応じて記念品をくれる、と云うので、科学館でイベントの受付をして、館内にある四カ所のナゾに答えて廻る。

悠然と泳ぐ鮭の大水槽も良かったが、キャビアで有名なチョウザメの水槽へ行くと、餌が欲しいのか、あごひげを4本生やした口と目を水面上に出してユラユラしているのが、グロテスクで、鮭より印象に残る。

チョウザメには歯がないので、指を出してくわえてもらう指パク体験ができるらしいが、したいとは思わない…。

謎解き問題は意外と難しく、全部解くのに結局1時間ほどかかり、脳が疲れた上に、記念品はもう一箇所、別の観光地に行って解かないともらえないと云われ、プチショック。

キャンプ場にも、連想する謎解き問題があるも、二人とも全くわからず、うちの娘にLINEしたら、すぐに解答が返ってきてプチビックリ。60を越えたおじさん達にとって、謎解きはもう無理なので、記念品は諦めて、羅臼へ向かう。

忠類(ちゅうるい)川や薫別(くんべつ)川など、この辺りの川には、サケマスの孵化場が多くあり、秋になると、遡上する鮭で川が埋まるのだろうと思いながら、知床に棲むオオワシの羅臼町に入ったところで、食堂があったので、覗くも満席で入店を断られる。

でも、チラッとメニューを見たら、海鮮丼でも1500円以上したので、満席で良かったわ。

トイレに行きたいが、コンビニもないので、廃校の校舎を利用した「羅臼町郷土資料館」で、トイレを借り、玄関前で非常食のチョコバーを齧る。

資料館の展示物に、国内最大のヒカリゴケ群生地「マッカウス洞窟」があり、今日のホテルから近いので、行きたかったが、落石の危険があり、立入禁止らしい。

支笏湖の「苔の洞門」も崩落の危険があり、何年も前から立入禁止なのを思い出す。昔は行けたのに…。

15時、道の駅「知床・羅臼」に着き、シャチ、イルカ、クジラ、ヒグマ、オオワシをウオッチできる観光船案内を見ると、午後は全部欠航になっている。

宇登呂の観光船沈没事故で、出航基準が厳しくなっているのだろう。あの事故で、知床半島の途中までしか行かなくなり、一万円払ってでも知床半島の先端まで船で行くつもり満々だった筆者にとっても悔しい…。

道の駅に、魚市場みたいのがあり、ニシンが4匹で120円、カレイが1匹150円とメチャ安いのに、開いていないホッケは1匹300円もする。

そして、トキシラズという幻の鮭は、なんと1万円!。ちょっと小さめだけど、花咲ガニが1杯1000円ほどなので、キャンプだったら、買うところだが…プチ残念。

しかし、何か買おうと思い、日本三大昆布のひとつ、羅臼昆布を使ったふりかけやとろろなどを買う。

今日のホテルへ向かっていると、知床峠まで16キロの標識があり、明日、この標高740mもある峠を登るかと思うと、気が重くなる。

16時前、「ホテル峰の湯」に着き、フル装備のバッグを台車に全部積み、部屋へ。比較的安いホテルにしたけど、それでもハイシーズンなので1泊13000円。なので、夕食はメチャ豪華で、数えると10品もあり、全部食べ切るのに2時間半もかかる。

胃拡張化していないM氏は、頑張ったが完食できず、ホタテと海老天が残る…。食べてあげたかったが、流石に筆者もお腹一杯なので、断念する。高級温泉旅館に泊まると、いつも思うが、こんな量、若い人でも完食するのは大変だし、残った料理は当然食品ロスになるので、食ロスを減らそうとする世間の動きに反しており、矛盾と憤りを感じる…。今日を振り返ると、朝降っていた霧雨は都合よく止み、風は超フォロー、気温は20℃弱で、天候としては一番走りやすい日であった。阪神は中日に2―1の辛勝。まさかの北條ツーランを青柳と三投手が守り切る。

【走行時間3:24 平均速度16.4km/h】

【本日の会計】¥16,089(ホテル代¥13,150含む)


●2022年7月16日(土) 69日目 霧雨のち曇り 東風

【走行距離30km 獲得標高1034m】

羅臼→R334→宇登呂(うとろ)

 

今日は、ここから13キロ先にある高低差700m、平均勾配5%の知床峠を越えて、知床五湖に寄ってから、ウトロにある宿まで約30キロの旅。知床横断道路は1980年に開通し、当時はまだダートだったが、開通翌年の夏のツアーで走った記憶がある。6時半に起きて、硫黄臭の温泉に浸かってから、夕食と違っておとなしめの朝食を頂く。

天気予報では、曇りで降水確率10%だが、山の方はどうだろうか、と思いながら、9時半に出発ジャンプをするも、タイミングが合わず失敗。

出てすぐ、「羅臼ビジターセンター」があり、既に路面は霧雨で濡れている…。

世界遺産の紹介パネルがあり、自然の世界遺産が、ここ知床と、屋久島、白神山地、小笠原諸島の四つしかないことは知っていたが、文化遺産が姫路城、原爆ドームなど、なんと17もあり、プチびっくり。

歴史の浅い北海道にないのは仕方ない気がするが、ありそうな四国にないとは…。寄付に繋がる羅臼岳マークのピンバッジを買う際、鹿とクマが描いてある紙が置いてあり、「手を伸ばして、この窓枠からはみ出たら、危険な距離なので、クルマから出ないように」と書いてある。

センターの人に聞くと、「知床峠に近い羅臼側と知床五湖方面でよく出没する」と云われ、「もし出会ったら、自転車はどうしたらいい」と聞くと、「逃げずに止まってクマが遠ざかるまで待つしかない」とのこと。なので、「もしかしたら、この前買ったクマ撃退スプレーが今日、ホンマに役に立つかもしれない」とマジで思う。

センターの近くに、一時間毎に噴き出る間欠泉があり、ちょうどあと10分後に出ると云うので、その場所へ行き、少し待っていると、「シュー」と音を立てて、勢いよく、蒸気を含んだ高温の水が!。道南の鹿部(しかべ)だったか、バルブを開け閉めして間欠泉に見せかけている観光地があったが、ここは本物のようだ。

センターを出て、少し行くと、クルマが数台停まっていて、クマが出ると云われている「熊の湯」がある。

清掃中でクローズの看板があるも、入浴するわけじゃないので、橋を渡り、左へ行くと湯舟があり、おじさんが普通に入っている。

白濁の硫黄臭で、長野の白骨温泉に似ている感じだ。筆者も入りたかったが、これからハードな峠越えなので諦める。霧雨が続く中、10時20分に熊の湯を出発して、85分後の11時45分、やっと五合目の標識が見えてくる。

フル装備の筆者が登るペースは大体1時間で300mぐらいなので、ちょっと遅いペースだと思ったが、峠の頂上に着くと、12時半なので、2時間ちょっとで700m登った計算になり、霧雨が強まる中、いつものペースで登り切る。

しかし、峠の視界は最悪で、その上、強風が吹き荒れていて、汗と霧雨で濡れた体がどんどん冷えていく。唯一、避難小屋を兼ねたトイレ棟があったので、着替えを持ってトイレへ飛び込み、パンツ以外は全て着替えて、防寒具も着込み、二人で震える中、記念写真を撮って、何も見えない峠を跡にするも、

41年前の時は、羅臼岳が綺麗に見えるほどの好天だったのに…プチ残念である。

エゾフクロウの斜里町に入り、20分ほどで、知床五湖方面への入口にある「知床自然センター」に着くと、羅臼側の荒れた天候とは違い、穏やかで羅臼岳が見えるくらい視界も良好なので、峠では諦めかけていた知床五湖へ行く気になる。

自転車でも行けるが、きついアップダウンがあるので、シャトルバスに乗ることにして、まずはランチタイム。「NORTH FACE」が直営する軽食コーナーで、知床鶏のバターチキンカレーを注文。

カレーで1320円はチト高いが、ご飯ものはこれしかない…普通のカレーでいいのになあ。往復960円のバスチケットを買い、14時半のバスに乗り、15分で「知床五湖フィールドハウス」に着き、案内地図を見ると、昔と違って、遊歩道は勝手に廻れなくなっていて、プチショック。

7月末までヒグマの活動期らしく、3時間のフルコースは5000円、1時間半のショートコースでも3500円払ってガイドツアーに参加しなくてはならない。8月以降は、ガイドなしでも廻れるが、面倒そうなレクチャーを受けて、服装もチェックされるらしく、サンダル履きでは多分ダメだろう。41年振りに、五湖を廻れると思ったのに…。

昔はなかったヒグマ対策用の高架木道はフリーだが、行ってみると、行き止まりで、一番目の湖しか見られず、プチ不満ばっかりなので、一湖をバックに、やけくそのジャンプを決めて、ハウスへ戻り、やけくそのビールとワンカップを買って、二人で乾杯。

学生らしき青年がアンケートを募っており、聞くと、「徳島大理工学部のM2と四年生で、生態研究として、国立公園の調査をしている」とのこと。アンケート用紙を受け取り、「徳島から来てどこに泊まっているの」と聞くと、「斜里町の紹介で、一泊600円の宿泊施設に」とのことで、プチびっくり。学生さんはいいなあ、と思いながら、バスでセンターへ戻り、今日の宿「季風クラブ知床」へ。元々は、知床五湖に近い岩尾別温泉にある「ホテル地の涯(ちのはて)」を予約していたのだが、一泊三万円もするので、M氏に、ここを取ってもらったところ、あとで、「ホテル地の涯」が、あの知床遊覧船のK社長が経営しているホテルであることがわかり、変えといて大正解。離れのバンガローと云うよりコテージ風の立派な建物に入り、温泉と豪華な夕食のおもてなしを受けて、20時に寝る。阪神は中日に延長の末、1―3で惜敗。勝っていた試合なのに、相変わらずミスが多い…。今日を振り返ると、41年振りに訪れる知床横断道路と知床五湖を楽しみにしていたのに、知床峠は濃霧で何も見えず、知床五湖は世界遺産に指定されたことによって、いろいろと規制が厳しくなってしまい、自由に廻れず、悔しい一日であった…。なので、来年、ガイドが要らない天気のいい八月に訪れてリベンジするぞー。

【走行時間2:36 平均速度11.7km/h】

【本日の会計】¥19,730(ホテル代¥16,100含む)


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