<六日市~益田~萩>2023年春の自転車旅(その二)4-5日目
2023年春のチャリキャンプひとり旅(その二)
今回は、中国山地から日本海に出て、海岸線に沿って西へ向かい、夏みかんの町、萩まで二日間の旅レポです。
4日目は、六日市町から北上して日本海に面する益田の宿へ
5日目は、日本海を右に見ながら南西に進み萩の宿まで
【その二の読みどころ】
① マンホールにあった魚はオヤニラミと云う川魚であった
② 神社で見つけた椿の花の赤いじゅうたん
③ 緑鮮やかな稲の苗畑とピンクのレンゲ畑
④ 益田で有名な自動車免許教習合宿所Mランド
⑤ 宿の洗面所に巨大蜘蛛が!
⑥ 柿本人麻呂の神社とエンジェルロードの神社
⑦ トンネルで車に当てられたロードバイクにーちゃんに…
⑧ 見た目が悪いマトウダイ
⑨ 剣先イカの町にあったレストランは90分待ち!
⑩ ホルンフェルスと世界一小さい火山
●2023年5月1日(月) 4日目 晴れ 北風
【走行距離60km 獲得標高211m】
吉賀→R187→日原→R9→益田
今日は、高低図のように、日本海に面する益田まで、ずっと下りが続く約60キロの旅。風向きは完全なアゲインストだが、昨日の上りよりは楽そうだ。6時半に起きて朝風呂に入り、レストランで朝食をしていると、隣の席に全身トラ柄の服を着たやくざ風のおっさんがいて、その周りの人も怪しい雰囲気…。出発準備をして、外へ出ると、大型バイクに乗った人がたくさんいて、あの怪しい恰好をしたおっさんもいる。広島のヤクザじゃなく、強面(こわもて)の中年ライダー連中であったが、怪しすぎるわホンマに!。
9時過ぎに宿を出ると、「水源のまち」と書いた六日市のマンホールがあり、ホタルと縦長のお魚が描かれている.。
川魚は大抵細長いので、鯛のような形は珍しい。
丁度、「高津川の生き物たち」を紹介している看板があったので探すと、「オヤニラミ」と云う魚が一番似ている。
エラの所にある目のような模様が、マンホールと一致しており、間違いない、モヤモヤが晴れてスッキリした気持ちで少し行くと、椿が群生している「山祇(やまづみ)神社」がある。
木の下は、一面、落花した椿で赤く染まっているが、枝には咲き始めたばかりの花と蕾もまだある。
椿の花は落花する際、花びらを上にしてボトっと落ちるので、地面上も黄色の花粉を見せているのが多い。緩やかに下る道を楽しんでいると、水を張った田んぼ一面に、緑色が鮮やかな稲の苗が並んでいる。
苗は普通、屋内で育てるものなので、外、しかも田植えする水田で苗を育てている光景は初めてかもしれない。
丁度、田植えをしているお父さんがいて、向こうの方にはお母さんも。機械で田植えする光景はよく見るが、手作業による田植えも珍しい。
次は、一面ピンク色をした畑があり、レンゲである。レンゲは、ひまわりや菜の花と同じく、土を肥えさせる効果があるが、近年は、化学肥料が容易に使えるようになったので、レンゲ畑が減ってきているらしい…。吊橋が道路横にあったので、真ん中まで行って、一枚パチリ。
堰堤の水しぶきが美しい。まだ吉賀町だが、柿の木村(かきのきむら)のマンホールには、名の通り、オレンジの柿が。
この村から、M村さんとO澤は、300mアップの峠を越えて、山陰の小京都と云われる津和野へ行くとのこと。津和野は9年前の2014年、GWランで訪れており、記憶も残っているし、300mアップはしんどいので、M村さんに、津和野の銘菓「源氏巻」をお願いして、ひとり、宿のある益田へ向かう。
道端に紫色の可愛いお花が咲いていて、調べると「ツルニチニチソウ」。朧げに聞いたことがあるので、前にも撮って調べた気がする。益田の町には、我が娘が大学生の時、自動車免許を取得するため、合宿した教習所があり、丁度町へ入る手前で、「M・ランド」の看板を発見!
仮免許練習中の教習車も走っている。
最短二週間で免許取得できるふれ込みで、関西では人気のある教習所だ。うちの娘もきっちり二週間で帰ってきたが、神戸から新幹線で広島まで行き、Mランドの送迎バスに乗って2時間もかかるので、行き来は大変である。13時半、益田駅に着き、構内のベンチに座り、道の駅で買っておいたお弁当を頂く。
目の前に益田のポスターがあり、「べんがら染めののれん」と書いてある。
ベンガラとは酸化鉄を使った赤色系顔料のことで、鉄が採れる地域で、染め物として広まったらしい。歯磨きを済まし、近くの宿へ向かおうとすると、昨夜、浜田の宿に泊まり、ひとり海岸線を走ってきたU野と丁度会うも、ここ益田にもある城址へ行くとのことなので、15時半、ひとり、今日のお宿「三原家」へ向かう。しょぼい旅館を想定していたが、立派な建物とお城のような玄関にプチびっくり。
館内はそうでもなかったが、女将に案内されたお部屋は、二人部屋なのに広くてまずまずである。16時頃、津和野に寄っていたM村さんとO澤が到着。そのM村さんから源氏巻を頂き、一緒に食べようとも思ったが、結局、うちへのお土産にする。
M村さん、ありがとうございました。代わりに、二日前、湯来で買った「水晶文旦」を一個出して、M村さんと分ける。みずみずしくて爽やかな味で、やっぱり文旦は美味しい。なので、もう一個は、嫁さんへのお土産にする。夕食時、トイレに行ったO澤が「洗面所に大きな蜘蛛がいる!」と叫びながら戻ってくる。
蜘蛛は苦手じゃないが、スマホで撮った写真を見せて貰うと、確かに大きい。田舎の実家で昔、何度も見たことがあるアシダカグモだ。O澤がホテルの人に云うと、よく出るようで、普通に捕まえに行くも、逃げ足が速く、見つからず…。
【走行時間3:18 平均速度18.1km/h】
【本日の会計】¥10,429(ホテル代¥8,600含む)
●2023年5月2日(火) 5日目 晴れ 北風
【走行距離63km 獲得標高603m】
益田→R191→須佐→阿武(あぶ)→萩
今日は、日本海に沿って南東へ向かい、萩まで約60キロの旅。峠のない海岸線だが、高低図のギザギザが多いのが、気になるところだ。
8時に出発ジャンプを中途半端に決めて、U野は津和野へ行くとのことなので、三人で西へ向かう。宿を出てすぐに、高津柿本神社と云う大きめの神社があったので寄ると、知らなかったが、何とあの有名な歌人、柿本人麻呂の終焉の地であり、全国各地にある柿本神社の本社らしい。
いつもより丁寧にお参りして、旅の安全を祈る。山陰本線沿いの市道を走っていると、所々に、車の速度を落とさせるためなのか、ポールと三角コーンで道幅を狭くしているが、自転車にとっては、車が幅寄せしてくるので、有難迷惑である。
今流行りのSDGSの一環なのか、エコである自転車を広めようと、国交省が欧米を見習って「サイクル都市環境の改善」を推進しているらしいが、もっとサイクリスト目線で考えて欲しいものである。
国道191号線に入ると、萩まで56キロの標識が。近いようで遠く感じる。神社マニアのM村さんが目を付けていた、引き潮の時だけ渡れる衣毘須(えびす)神社がある宮ケ島に寄る。
小豆島のエンジェルロ―ドとイメージは同じだ。歩きにくい砂浜を通って、神社にお参りしたあと、自転車に戻ると、着陸態勢にあるジェット機が上空に!
知らなかったが、ここ益田市には、ド田舎なのに、萩石見空港があり、ANAが羽田と一日2往復のみ運航しているが、当然、大赤字らしい。人形トンネルと云う長めのトンネルを避けるべく、国道から下って岬を廻る旧道へ行くも、工事中で通行止め…。
仕方ないので、下った道を上り、トンネルへ向かうと、パトカーが停まっていて、その隣には軽自動車とロードバイクにーちゃんがいる。
にーちゃんに聞くと、トンネル出口辺りで軽のドアミラーと接触したとのこと。ドアミラーが折れて壊れている軽には高齢者マークがあり、お父さんがボーと立っている。7年前の2016年、新潟のトンネル内で75才の高齢者ドライバーが運転する軽にはねられて、そのまま逃走されたひき逃げ事故の事が蘇る。あの時は、ドアミラーだけじゃなくハンドルも接触したので、転倒して軽いけがを負ったが、このにーちゃんは転倒しなかったようだし、軽も逃走しなかったので、単なる接触事故として処理されるのだろう。
そのトンネルの手前には「トンネル内自転車注意」の勧告板があり、やはりこの人形トンネルは、路側帯や歩道がなく、そして照明が暗い危険極まりないトンネルなのだ。あの事故以降、テールライトを三つに増やし、10センチほどの反射シールを付けたリアサイドバッグを装着し、更に後方の車接近を確認できるバックミラーをセットしたので、安全性はかなり高まったが、暗いと前が見にくくなる高齢者ドライバーは要注意である。と云っても、これ以上注意しようがないが…。
島根県から夏ミカンと吉田松陰の町、山口県萩市に入り、道の駅に寄ると、アジと一緒に気持ち悪いお魚が!「バトウ」と書いてあり、アジの850円より安い700円。
調べると、鯛の一種で正式名は「マトウダイ」、浜田辺りで獲れる地魚で、フライにすると美味しいらしいが、見た目はやっぱり怖い…。幼稚園児たちが国道の狭い歩道を一列になって歩いている。
交通量は多くないものの一応、幹線国道なので、危ない。この道を行くしかないのだろうが、ガードレールぐらい設置して欲しいものだ。12時前、萩の町まで残り35キロ地点にある須佐という町に着くと、ちょうど「梅乃葉」という食堂があるも、メチャ並んでいる。
剣先イカの専門店で、超有名なお店らしい。須佐にある他のお店をグーグルで探すも全くないし、M村さんとO澤は、国道を一旦離れて、100mの激坂を登って「ホルンフェルス」という珍しい断崖絶壁を見に行くために、ここで腹ごしらえしたいので、14組待ちの整理券を取って待つことにする。「目安はひと組五分」とあるので、70分待ちの計算になる…。並んでまで食べるのは筆者の主義に反するが、仕方ない。
須佐駅に行くと、「いかマルシェ」があり、店内には、その剣先イカが華麗に泳いでいる。
知らなかったが、須佐は剣先イカの町なのだ。地元では「男命(みこと)いか」と云うらしい。冷蔵棚には、小さめのイカが10杯ほど入ったパックがあり、300円はお安い。
しかし、イカじゃなく「イキレ」と書いてある。焼きフグの炙りを二つ買う際、レジのおねーさんに聞くと、「イキレ?知らない。印刷ミスです」と冷たく云われ、「そんなバカな」と思い、調べると、「イキレとはスルメイカの子供で萩地方の方言」とあるではないか!。お店の人が商品名を知らないなんて、しかも「いかマルシェ」なのに…。うちへのみやげにしたいが無理なので、お店へ戻る。結局、目安計算通り、70分後にやっと呼ばれて店内に入り、名物料理は、「日本最高級品種である剣先イカの活き造り定食3000円」だが、事前に電話して生きた剣先イカをキープするシステムなので、筆者は、「イカ三昧丼2600円飯大盛り」、二人は、ヒラマサと剣先イカの漬け丼1660円を注文。
イカ天丼、ヒラマサとイカ漬け丼、熟成イカ味噌丼は、どのイカも柔らかくプリプリ弾力感があり、旨い。不本意だが、並ぶだけの価値はある。
漬け丼にはウズラ卵が載っていたので、O澤がお店のおばさんに「この卵はどのタイミングで混ぜたらいいのか」と聞いたら、「そんな質問は初めてだわ」と呆れられていた…O澤も変なことを聞いてしまったと、照れている。
店内のポスターには、イカ一本釣り船団長の名言「イカは活(かつ)イカでなけりゃ、本当の味じゃあない」とあり、須佐で「男命(みこと)いか」というブランド名を広め、全国からお客が来るようになったらしい。瞬間冷凍技術により通販でも活イカが手に入ると店員に聞いたので、後ほど検索するも、男命イカはいつも品切れ状態…。食べてみたかったので、プチ残念である。14時にお店を出て、二人は、ホルンフェルスへ、筆者は超追い風を受けながら、通称「北長門コバルトライン」を走って萩へ向かう。
ホルンフェルスとはドイツ語で「角の岩」という意味で、溶岩等の熱で接触変形した変成岩のことで、叩くとガラスのように角ばって割れるらしい。M村さんが撮った写真を見ると、白と黒の断層が水平に並んでいて壮観な光景だが、展望できる場所へ行くのに、ガラスのようにツルツルの岩面を行くしかなく、実際、軽い気持ちで観光に来ていたおばさんは、足を滑らせると、そのまま海へ落ちてしまうので、ビビってしゃがみ込んでいた、とのこと。萩の手前にあった「道の駅阿武(あぶ)町」に寄ると、道の駅発祥の地とあり、31年前の平成4年、ここで社会実験が始まり、翌年、道の駅第一号のひとつとして認定されたらしい。
温泉とキャンプ場が併設され、眺めもいいので、キャンプ泊には最適だが、ソロでも五人でもワンサイト4400円なので、小型テントだけのソロキャンパーとしては、利用する気にはなれない…。
コバルトラインと云うほど、コバルト色じゃないのがプチ不満だが、斜めに海へ突き刺さっているような岩が見えたので、道の右側に寄って、一枚パチリ。
この岩もマグマの熱で変形したのだろうか。16時過ぎ、萩の町中にある今日のお宿「はぎタイム」に着く。
萩は観光地なので、割高な旅館じゃなく、素泊まり2700円のゲストハウスにしたのだが、部屋もシャワールームも綺麗だし、外人客が多いらしく、WIFIもしっかり入る。汚くてWIFIもない古びた旅館より最近流行りのゲストハウスの方がいいのかもしれない。須佐で別れた二人は、萩のすぐ手前にある、世界一小さい火山らしい笠山にも寄っていて、小さい火口の写真を見せてくれる。
筆者も寄れなくはなかったが、標高が100mもあるし、激坂っぽいので、止めたのだ。案の定、激坂だったらしく、行かなくて正解。津和野の山の上にあるお城へ行ってきたU野も無事到着し、夜は近くの居酒屋「たぬき」で、稚イカ煮、イカの姿焼き、ジンギスカン、キュウリ、トマト、ポテトフライ、焼きそば、おにぎりなどを平らげて皆満足して快適な宿へ帰る。
【走行時間3:43 平均速度17.0km/h】
【本日の会計】¥12,467(宿代¥3,500、呑み代\3,080、みやげ代\2,780含む)
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