<厚岸~根室>2023年春の自転車旅(その十四)56-58日目
2023年春のチャリキャンプひとり旅(その十四)
今回の旅レポは、道東の厚岸から霧多布、花咲、根室までの三日間です。
56日目は、厚岸のキャンプ場から霧多布湿原を通って霧多布岬のキャンプ場まで
57日目は、浜中駅から落石駅までJR輪行して根室の宿へ
58日目は、雨のため根室に連泊
【その十四の見どころ】
① ヒオウギアヤメが咲き誇るあやめケ原はクマ出没で…
② 紫のヒオウギアヤメと黄色のエゾカンゾウが!
③ 泊まろうと思っていた浜中のキャンプ場へ行くとクマ出没で…
④ 霧多布温泉はルパン三世だらけ!
⑤ 40年愛用したポリタンクが…!
⑥ 2年前にもいた丹頂鶴に再会!
⑦ 浜中駅の切符売り場にいる不二子ちゃんにも再会!
⑧ 落石の沖合にあるユルリ・モユルリ島には希少な海鳥が!
⑨ 40年振りの放射状節理火成岩にプチ感動!
⑩ 海鳥の潜りチャンピオンは…
⑪ 日本最東端のセブンイレブンなのに…
⑫ 日本最東端の根室駅には黄色のポストが!
⑬ 真っ赤な花咲ガニの濃厚なお味にプチ感動!
⑭ 根室のお宿のおじさんはネイチャーガイド!
⑮ 絶滅危惧種のエトピリカを見るツアーなのに…
⑯ ウミネコを食べるオジロワシ、エゾシカを駆除したいが…
⑰ アブ除けにはオニヤンマ!
⑱ 根室の回転寿司と名物エスカロップ
●2023年7月4日(火) 56日目 曇り晴れ 北東3m
【走行距離62km 獲得標高594m】
厚岸→火散布→琵琶瀬→霧多布→浜中→霧多布
今日は、面積で日本三番目の霧多布湿原を通って、ルパンの町、浜中のキャンプ場まで約50キロの旅。基本、北東からの向かい風で、アップダウンも多少あるので、それなりに、きつい日になるかもしれないが、旬の花が咲き誇る霧多布湿原が楽しみだ。因みに日本最大の湿原は、ダントツで、釧路湿原、そして第二位は、ここ厚岸にある別寒辺牛(べかんべうし)湿原らしい。
9時半にキャンプ場を出発し、セコマに寄ると、二人の作業服風のにいちゃんが冷凍庫のアイスを袋に片っ端から詰めながら、スマホをいじっているので、
聞くと、棚卸作業、とのことで、納得。霧多布湿原の手前に「ヒオウギアヤメ」が咲き誇るあやめヶ原がちょうど旬を迎えているので、寄ろうとすると、そこへ繋がる道にチェーンが!
「園内にヒグマの目撃情報があったため当面の間閉鎖する」と書いてある。自転車なら簡単にチェーンを越えられるが、万が一、ヒグマと出会ったらヤバイので、諦めて、先へ進むと、涙岬の案内板があり、ルパンと五右衛門とじげんがいる。
岬までダート道が500mもあるので、諦めて、霧多布湿原へ行くと、琵琶瀬と云うところに展望台があり、
遠く東には嶮暮帰(けんぼっけ)島が見える。この島は、ムツゴロウさんが昔、1年間だけ住んでいた無人島だ。「けんぼっき」と読みたくなるが、「けんぼっけ」なので、お間違いなきように。北側には、広大な霧多布湿原があり、川が湿原らしく蛇行している。
湿原まで下りると、行けなかったあやめケ原のヒオウギアヤメが咲き乱れていて、プチ満足。
そして、2年前に来た時は枯れていたエゾカンゾウも何とかまだ残っていて、いい写真が撮れる。
霧多布のセコマに寄ると、サッポロクラシックの真空断熱タンブラーがあり、2500円もするが、欲しくなる。
札幌ビール園にも置いてあったので、今度、札幌へ行った時に買おう、と思う。浜中へ向かう途中、2年前にはなかった「シカ注意」の道路標示が何カ所もあり、ここ数年でエゾシカが急増していることを改めて認識する。
海岸線を離れて、急こう配の坂をのぼり、14時、標高75mの高台にある「MO―TTOかぜてキャンプ場」にやっと着くと、入り口に通行止めの柵があり、「敷地付近に熊が出没したため一時閉鎖中6月13日から」と書いてある!プチどころかメチャショックだ。
しかも、「キャンプしたければ(さっき通り過ぎた)きりたっぷ岬キャンプ場へ行け」とある。でも、もしかして泊まれるかもしれないと思い直し、テントサイトへ行くも、トイレのドアは鍵が閉まっていて、利用できないようにしてある…。無料で予約不要なので、電話で確認しなかった自分も悪いが、二十日も前から閉鎖しているのに、町のホームページに閉鎖情報を掲載しないなんて、ひどい話である。車なら簡単に霧多布のキャンプ場へ行けるけど、自転車のことも考えて欲しいわ!ホンマに。仕方ないので、ここでのキャンプは諦めて、来た道を10キロも戻り、高台にある霧多布岬まで、またのぼり、バンガローの受付がある「霧多布温泉ゆうゆ」へ。
ここもモンキーパンチの故郷である浜中町なので、男湯の暖簾にはルパン三世のシルエット、
女湯はもちろん不二子ちゃん、そして売店にもルパングッズがいっぱい並んでいる。普通なら買わないが、疲れているからなのか、つい、2500円もするゴルフのボールマーカ―を二つも買ってしまう。
次元仕様は筆者、不二子ちゃん仕様はいつもお世話になっている会社同期のM本氏にあげることとする。温泉に入り、16時、やっとキャンプ場に着き、
小さめのかわいいバンガローがいくつも並ぶひとつに自転車を横づけして、やっと、セコマのザンギとのり弁をサッポロクラシックと共にランチタイム。
食後、夕エッセンのために、2リットル入るエバーニューのポリタンクに水をいっぱい入れて、バンガロー内に入った時、手が滑って落としてしまい、何と底が割れて板の間がビショビショ!それよりも、学生の時から40年愛用してきたポリタンクが壊れてしまい、プチショック…。
あやめケ原の閉鎖、浜中のキャンプ場閉鎖に続き、今日は全くついていない。でも、ポリタンクがないと困るので、アマゾンで調べたら、なんと全く同じエバーニューのポリタンクを発見。お値段も1300円と安いので、三日後に泊まる予定のキャンプ場に届くよう手配する。今日は散々な一日で、久しぶりに走行時間は4時間越えで、阪神も、西がボコボコに打たれて広島に1―9でボロ負け…。これで西はやっと二軍落ち、打たれても反省しない投手は、もう戻ってこんでええで。今日の京都は37℃だったらしいけど、こっちは最高気温20℃。二日前からやっと北海道らしく、涼しくなってきた。
【走行時間4:08 平均速度14.7km/h】
【本日の会計】¥10.561(みやげ代\5,000含む)
【霧多布岬キャンプ場評価:33点】
フリーサイトは無料で手続きも不要だが、緩やかに傾斜している。炊事場の屋根はしょぼいので、雨除けになる場所はなし。電波はOKだが、充電コンセント、ランドリー、管理棟もないので、総合評価は低いが、無料で眺めがいいからか、人気があるらしく、キャンパーは平日でも多い。バンガローは1760円とお安めだが、すきま風が入り、夜は寒かった…。
●2023年7月5日(水) 57日目 曇り晴れ 北東4m
【走行距離48km 獲得標高342m】
霧多布→浜中駅→JR→落石駅→花咲岬→根室
今日は、根室の宿まで、走れば70キロの旅だが、落石までの北太平洋シーサイドラインは、50m級のアップダウンが八つもあるので、軟弱と云われるかもしれないが、浜中駅から落石駅までJR輪行することにしたので、走る距離は25キロほどだ。
朝起きると、気温は11℃しかなく寒いが、朝食後、9時、半袖短パンで霧多布を出発。
まだチト寒いが、走っているとポカポカしてくるので大丈夫。霧多布大橋を渡ると、湿地に、2年前にもいた同じと思われる丹頂鶴が!
そして、昆布干し場では、お母さん達が採ったばかりの昆布を干す作業をしている。
この辺りの浜中昆布は、天然昆布の生産量日本一で、養殖の利尻や羅臼とは一線を画している。昨日、のぼった浜中への急坂をまたのぼり、10時半、切符売り場に不二子ちゃんがいるJR浜中駅に着き、
自転車分解後、ランチタイム。駅前には、地元の運送会社があり、不二子ちゃんトレーラーが写真になっている。
曇っていた空は、段々と晴れてきたので、ホームにあったミラーを使って自撮りすると、なかなかいい写真になり、プチ満足。
12時半頃、1両のみの気動車に乗り込むと、意外に乗客が多く、そして暑い。冷房はないが、昔懐かしい扇風機が天井に4台ほどあり、フル回転している。
乗り鉄マニアと思われるカメラを手にした乗客が多く、彼らにとって、レトロな扇風機も魅力なのだろう。
車内にあった路線図には、釧路から北に向かって網走まで走る釧網線と釧路から東に向かって根室まで走る花咲線が載っている。釧網線は釧路湿原や摩周湖、知床も近い観光路線なので、当面残るだろうが、花咲線は大した観光地はなく、廃線が危惧される路線で、なくなったら困るので、心配である。
列車は浜中駅から40分ほどで、太平洋が望める海岸に出て、この先にある落石(おちいし)駅で下車する。
ここから根室までは、もうきついアップダウンがないので、楽勝である。自転車を組み立てて、駅舎の中を見ると、ユルリ・モユルリ島に棲む海鳥と海獣を紹介しているパネルがある。
ここの沖にある二つの無人島で、霧多布のシンボルにもなっているエトピリカと云う派手な珍しい鳥が、日本では唯一、この島に生息している。知床にもいたケイマフリと云うかわいい鳥や、ラッコ、ゴマフ及びゼニガタアザラシも棲んでいるらしい。北海道指定の天然記念物なので、上陸は禁止されているが、島の周りを周遊する船は「落石ネイチャークルーズ」として、落石漁港から運航しているようなので、調べると、料金はなんと8000円!知床観光船並みに高い。所要時間は港から近いのに、なぜか150分も。鳥や海獣を見るだけなのに…。13時半、落石駅を出発して、道道142号線を走っていると、山でもないのに、クマ出没情報がいくつもあり、6月20日と29日と2回出た場所もある。
時刻は朝方や夕方ばかりなので、まだ安心だが…。花咲岬にある名勝地へ向かっていると、沖に平べったい島が見えてくる。
一つに見えるが、左半分がモユルリ島、右半分がユルリ島である。花咲岬に着き、学生時代以来、40年振りに、半月板状の車石を見ると、昔の記憶通りで、プチ感動。
マグマが海水に接触して急冷されると、普通は柱状節理と云う柱状の火成岩になるが、泥状の海水の場合、徐冷されるので、このような放射状節理構造になり、日本では珍しいらしい。岬から戻る途中、「根室市歴史と自然の資料館」があり、無料なので、入ってみると、
入り口に、見たことがない、スリッパ自動排出ロボットがあるも、ボタンを押すと、下から消毒済みのスリッパが出てくるだけなので、あまり意味がないのでは、と思う。
霧多布にもいた丹頂鶴の紹介文を読むと、大正時代、開発により湿原が減り、絶滅寸前までいったが、餌の少ない冬に給餌場を設けることで、今は1500羽ほどに増えたらしい。野生の鳥に餌を与えることは、一般的にはダメだが、絶滅を回避するためには、やむを得ない措置だろう。
海に棲む鳥は、海中に潜って魚を捕ることは知っていたが、180mも潜れるとはプチびっくり。しかし、潜れるが故に、混獲と云うらしいが、見えにくいナイロン製の漁網(ぎょもう)に引っかかって死んでしまう海鳥が増えてしまい、天売島のオロロン鳥と云われるウミガラスやエトピリカは日本から消えつつあるらしい…。
92年に公開された「おろしや国酔夢譚」と云う映画のポスターがあり、昔、井上靖の同名小説を読んだことがある。漂流してロシアに救われた大黒屋光太夫と云う実在した商人のお話で、日本へ戻ることを長年許されず、ロシア皇帝に直訴して何とか帰国できたものの、ロシアかぶれした彼に、江戸政府の対応は冷たく、つらい余生を送らざるを得なかった浦島太郎的な悲しいお話である。16時、根室駅に近い宿「民宿たかの」に着くも、誰もいないので、バッグだけ置いて、1年前、中標津のキャンプ場で聞いた、根室で唯一キャンプできる明治公園へ。
広い公園内を探し廻った結果、バーベキュー広場にテントを張れそうだが、誰も張っていない…。トイレや水場があり、泊まれそうだが、テントを張ったら管理人に怒られそうで、微妙な感じだ。公園を出て、日本で一番東にあると云われるセブンイレブンに寄ってみるも、そんな表示は一切なく、プチがっかり。
折角、日本最東端にあるのだから、もっとPRすればいいのに、と思う。日本最東端のJR根室駅に寄ると、黄色いポストが!
4年ほど前に設置され、全国に12箇所しかない希少なポストで、「幸せを届ける黄色いポスト」と云われているらしい。過去に行ったことがある、日本最南端のJR西大山駅、奈良の橿原神宮前、宮崎の青島にもあるようだが、なぜか記憶にない…。多分、昔は走ることだけに満足して、周りを注意深く見渡すことがなかったが、今は、時間に余裕ができたこと、そして旅レポのために観察する能力が向上したからだろう。そういう意味では、昔より数倍楽しい旅ができている、と思う。
根室駅前に、花咲ガニのお店があり、入ると、真っ赤な花咲ガニがいっぱい並んでいて、お客と思われるおねーさんが、ひとり黙々と一杯のカニを食べている。
お店のおっちゃんが「どうぞ」と云うので、足を試食してみると、ズワイや毛蟹と違って、濃厚で甘い味がする!なので、即決で、神戸の自宅へ、筆者が一時帰宅している日にちを指定して、折角なので、特大の一杯5000円を送ることにする。あとで知ったが、根室地方の花咲ガニ漁解禁が明日からで、ここのロシア産より、もっと大きいのが獲れるらしいので、楽しみである。コーヒー豆が切れたので、豆を売ってくれる喫茶店を何とか探し、マンデリン100グラム870円は高いけど、購入して宿へ戻る。宿の部屋は綺麗に掃除されており、お風呂もいいので、ここにして正解。一泊朝食付きで5000円もお安い。阪神は、大竹の好投で広島に2―0で何とか勝ち、大竹さん様様である。
【走行時間3:03 平均速度15.6km/h】
【本日の会計】¥15,397(宿代\5,000、花咲ガニ代\7,100含む)
●2023年7月6日(木) 58日目 雨 南10m
【走行距離0km 獲得標高0m】
今日は、元々、連泊して、20キロ先にある本土最東端の納沙布(のさっぷ)岬まで往復する予定だったが、朝から雨で、嵐みたいな強風も吹いているので、岬へ行くのは止めて、完全休養日とする。
7時に起きて、ヨーグルトに生卵と納豆と海苔という、いつも家で食べている献立に、焼きジャケと松前漬けが付く完璧な朝食を頂き、食後は、部屋で、今後の宿やを検討しながら、のんびりする。
廊下に、エトピリカやオジロワシなどのポスターが幾つもあるので、宿のおじさんに聞くと、ネーチャーガイドを副業にしており、ユルリ・モユルリ島を巡る、あの落石ネイチャークルーズのガイドも担当しているとのこと。今日も、本当はクルーズに同行する予定だったが、波のうねりが大きく、欠航になったらしい。このツアーは、ポスターにもあるように、エトピリカが謳い文句だが、最近は、個体数が減ってしまい、ほぼエトピリカに出会えなくなり、代わりにケイマフリがメインで、ラッコなどで、お茶を濁して帰ってくるとのこと…。このおじさんは、なんでも知っていそうなので、天然記念物であるオジロワシのことを聞くと、最近、保護活動によって増えつつあるが、ウミネコの子供を食べ尽くすので、逆にウミネコが絶滅の危機にあるとか、害獣になりつつあるエゾシカを駆除したいが、玉と銃を別々に鍵を閉めて保管したり、置いたまま家を空けることができなかったり、猟銃の管理が大変で、お金も結構かかるので、狩猟者が年々減っているとか、馬刺し需要で馬牧場が増えているとか、アブ除けにはオニヤンマの疑似トンボが有効で、ドラッグストアに売っているとか、色々と教えてくれる。ランチは、歩いて行ける場所にあった回転寿司「花まる」に入って、130円から420円の中、130円は海鮮系が全くないので、180円と230円の皿の中から、サーモン、銀ガレイ、アブラカレイ、ゲソザンギに加え、珍しいホタテ白子とインカのめざめポテトフライを注文。
その中で、最初に来たサーモンの色が紅ジャケのように赤くて、油が乗っていて、味も旨い!
そしたら、常連だろうか、隣に来た中年夫婦が、その180円のサーモンばかり注文している…。コスパがいいのは分かるが、買い占めみたいで、いかがなものか、と思う。
メニュー表に、「へべすしめさば」の「へべす」、「鮭のめふん軍艦」の「めふん」と云う、意味のわからない言葉があり、お店のにーちゃんに聞くと、へべすはカボス、めふんは肝臓とのこと。地元の方言だろうが、なかなか面白い。夕食は、昨日コーヒー豆を買ったカフェで見つけた、根室名物の「エスカロップライス」をテイクアウト。
デミグラスソースをかけたとんかつライスで、加古川名物のカツめしとほぼ同じだが、お肉が「ミルフィーユカツ」になっていて、柔らかくて旨い。エンジェルスは、昨日の大谷先発に続き、今日もパドレスに3―5で負けた上に、トラウトが骨折で手術するなど、プレーオフ進出に向けて暗雲が…。阪神も、広島に0―4で完敗し、広島とのゲーム差が2.5に縮まる…。
【走行時間0:00 平均速度0.0km/h】
【本日の会計】¥11,898(宿代\5,000含む)
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