2025年春のチャリキャンプひとり旅(その十二)

2025年の春は、四国からスタートし、九州、東北、関東を巡って、函館辺りまで北上する旅。

今回は、その十二で、青森県の西の端から津軽半島の西側を北上して竜飛岬まで、

三日間の旅レポです。


2025年春の旅59日目は、深浦町のキャンプ場から鯵ヶ沢を通り、つがる市のキャンプ場へ

60日目は、変わった土偶がある木造駅に寄ってから津軽半島を北上して十三湖にあるキャンプ場まで

61日目は、超難関の山を越えて龍飛崎のキャンプ場へ


【その十二のトピックス】

イカ焼きが名物なのにイカがいない…

五能線の観光リゾート列車と岩木山

人気が高いにもかかわらず電波が入らないキャンプ場なんて…

木造駅のシャコちゃん土偶にやっと会える!

風力発電風車としじみの十三湖!

蟻地獄と可愛いカニさん

龍飛岬の手前にある超難関の激坂にトライ!

強風でテントが張れないので炊事小屋へ…


●2025年7月12日(土)59日目 晴れ 北東3m 18~26℃

深浦町→鯵ヶ沢町→つがる市(陸奥森田)

今日も、五能線沿いに北上して鯵ヶ沢町を横切り、つがる市にあるキャンプ場まで約55キロの旅。

ここ岡崎キャンプ場は、夏場以外利用不可みたいなので、早めの5時に起きて、朝エッセンはせず、7時半に出発して、JR深浦駅に寄ると、五能線の立体地図があり、見どころは、白神山地、日本海、そして岩木山。

コンビニで買った親子丼を食べて、強い向かい風の中、その日本海をのんびり眺めながら走っていると、何もない海辺に佇む木造の無人駅が!地図を見ると、「轟木(とどろき」駅」。

鉄オタが好みそうな駅である。風合瀬(かそせ)という町に入ると、「道の駅ふかうら」があり、

いか焼きが名物らしいが、温暖化の影響で、函館もそうだが、イカが全く獲れないようで、置いてあるのは、さざえばかりで、看板のイカ焼きは、どこにもない…


千畳敷と云う名勝地では、平たいグレーの岩と群青の海、スカイブルーの空、そして、基準点に佇むカモメと釣りを楽しむ人が絵になる。五能線沿いの国道101号線に入って、今日で三日目だが、やっと、観光リゾート列車に遭遇する。

白の前面と青の側面から見て、十二湖ブルーをイメージした「青池号」だ。深浦町から鯵ヶ沢町に入ってから、女性警官の白バイに抜かれると、なぜか、5回も抜きつ抜かれつを繰り返す。

職質はされなかったが、付けられてるようで、あまりいい気はしない…。鯵ヶ沢の町を過ぎて東へ向かっていると、右手の牧草地の向こうに、青森のシンボル、岩木山が見えてくる。

五日前に弘前のりんご公園から見た岩木山は、左右非対称だったが、北から望む岩木山は、ほぼ左右対称である。

13時、つがる市にある「つがる地球村オートキャンプ場」に着くも、キャンプの受付に、いっぱい並んでいるので、先に、温泉の隣にあるレストランでランチを済ますことに。豚肉と温玉のみそ焼き丼とオクラとトロロの冷製ぶっかけ蕎麦のセット1300円を注文し、生ビールと共に頂く。

14時半、並ばずに受付を済まし、少し離れたオートサイトへ移動し、指定された場所に設営後、鉄の臭いがするヌルヌル温泉に入り、洗濯もして、サイトへ戻るも、洗濯ひもを掛ける木などが全くない…

仕方ないので、サイト番号を示す小さな立て看板に紐を掛けて何とか干すことができる。しかし、問題はスマホの電波状態。管理棟やレストランから200mほどしか離れていないのに、ドコモの電波が圏外…仕方ないので、アナログの携帯ラジオを久しぶりに出して、NHKを聴く。後日、ドコモの電波エリアマップを確認すると、4段階の2レベルで、圏外ではないので、なぜダメなのか、スッキリせず。因みに、AUの方は、4段階の3レベル。阪神の試合も、ライブでは観れなかったが、5―2でヤクルトに勝ち、貯金は18に戻る。

【走行距離57km 獲得標高359m】

【走行時間3:45 平均速度15.3km/h】

【本日の会計】¥8,033

【つがる地球村オートキャンプ場評価:38点】

屋根付き炊事場あり、ランドリーあり、ウオッシュあり、温泉あり、保冷剤OK、虫なし、サイト面よし、アクセスよし、ということで、インフラは整っていて、料金もオートサイトの割りに1600円、安めでいいのだが、一番大事な電波が圏外では利用する気になれない。しかし、人気のあるキャンプ場らしく、週末は結構混んでいる。


●2025年7月13日(日)60日目 晴れ 北西4m 16~27℃

陸奥森田→木造(きづくり)→亀ヶ岡→車力(しゃりき)→十三湖

 

郡山から青森にワープし走り始めて、今日で八日目になるが、ずっと好天が続いていて、最初の数日は暑かったものの、三日前から最高気温が30℃を下回るようになり、南の方は空梅雨でメチャ暑いらしいが、こちらは快適である。今日は、木造の駅に寄ったあと、湿地帯を北上して、しじみが名産の十三湖にあるキャンプ場まで約40キロの旅。湿地帯なので、アップダウンがほとんどなく、風は相変わらず北からの向かい風だが、楽な一日になりそうだ。

6時に起きて、いつものように米を炊くが、納豆を買い忘れたので、代わりにふりかけと味海苔を出す。

9時半、好天の中、出発ジャンプを決めて、満開の紫陽花に見送られて、AUは入るのにドコモの電波が入らないキャンプ場を出て、JR五能線の木造駅へ向かっていると、片足がなくて目つきが怪しい土偶が描かれているマンホールを発見!

そして、駅に着くと、その土偶自体が駅舎になっている。

NHK―BSのこころ旅で火野正平さんがここに訪れたのを観て、一度来て見たいと思った場所である。ここから15キロほど北にある亀ヶ岡遺跡で発見された縄文時代晩期の土偶で、目が北方民族のイヌイットが雪中の光除け用に着用していた遮光器(サングラス)に似ていることから、「遮光器(しゃこうき)土偶」と云われているとのこと。実物は35センチで、駅の土偶は50倍の17mもあるそうだ。そして、列車が来ると、目が赤く発光する仕組みもあるが、子供からは怖がられている。

ここを訪れる人が多いのか、駅舎内には小さな売店があり、記念に「シャコちゃん人形焼き」を買って、次は亀ヶ岡石器時代遺跡へ。


しかし、ここに土偶はなく、その上、石器時代遺跡の見学もクマ出没情報で中止しており、プチ残念。

本物の遮光器土偶は東京国立博物館に保管されているらしい。今日のキャンプ場には風呂シャワー施設がないので、15キロほど手前だが、車力(しゃりき)と云う町の温泉に入り、ランチ、昼寝も済まして、キャンプ場へ。

途中、風力発電の風車が山の中腹や十三湖の対岸に群を成していて、北海道のサロベツ原野並みに多い気がする。

岩木山から流れ出る岩木川の河口にある汽水湖、十三湖は干拓事業で、激減してしまった宍道湖と違い、今でも、しじみが名産で、道路脇のスペースに、たくさんの屋台が出ている。

10年ほど前だろうか、T沢産業のM崎さんを誘って竜飛岬までドライブした際、この近くのラーメン屋「和歌山」で、名物しじみラーメンを食べて、満足した記憶がある。キャンプ場は、十三湖に浮かぶ「中の島」の中にあり、そこへ行くには「中島遊歩道橋」と云う橋を渡らないといけない。

車も通れる木造の橋で、少々怖い…渡ると、キャンプ場の看板があり、シジミ体験ができるようで、袋を500円で買って、その袋一杯になるまで獲れるシステムのようだ。

体験したかったが、15時までなので、プチ残念…今日も完ソロの中、夕エッセンは、最近嵌っているキッコーマンのおかずシリーズ、ピーマンとナスを使った甘辛しょうゆ炒めで、大相撲を観ながら作り、食事はテントに入って、阪神戦を観ながら頂く。

その阪神は、ヤクルトに2―1で何とか勝ち、貯金が19に増える。

【走行距離44km 獲得標高139m】

【走行時間2:47 平均速度15.8km/h】

【本日の会計】¥4,876

【十三湖中の島ブリッジパークキャンプ場評価:32点】

利用料1000円はリーズナブル、屋根付き炊事場あり、保冷剤OKなのはいいが、電波が1本で何とか入るもトギレトギレ…。サイト面は砂地で、ペグが外れやすく、強風時はタープが心配である。


●2025年7月14日(月)61日目 晴れ 北東4m 18~28℃

十三湖(五所川原市)→小泊(中泊町)→竜泊→龍飛崎(外が浜町)

 

今日は、2025春の旅の中で、最大ミッションである竜飛岬を目指す約40キロの旅。10年ほど前に車で行ったことはあるが、自転車では、学生時代を含めて初めてだ。しかし、高低図を見ると、岬自体は大した標高ではないが、その前に500mアップの山を越えなくてはならないので、朝から気は重い。

フリーサイトは松林になっていて、地面は砂場で、あちこちに蟻地獄の穴が空いている。

子供の頃、田舎の神社周りの砂地に一杯あって、蟻をその穴に落としてどうなるか、実験したことがある。蟻を食べるあの虫がいるかどうか、穴をほじくってみるも、何も出て来ず。代わりじゃないが、脱皮したばかりだろうか、半透明のカニさんを発見して、パチリ。

しっかり朝食を食べて、9時前、今日で九日連続の晴れ空と十三湖をバックに出発ジャンプを決めて、いざ龍飛へ。

80mアップの峠を軽く越えて、中泊町の「道の駅こどまり」に寄ると、津軽の名産だろうか、マツガワカレイと云う大きめのカレイが水槽内をグルグル回っている。

数が減っているのか、養殖に挑戦しているらしい。ここにはキャンプ場もあり、きれいな砂浜から、日本海に溶ける夕陽が望めるので、ここでキャンプしたいけど、自転車では、もう来ることはないだろう。

気持ちいい平坦な海岸線を北上していると、七段に分かれて落ちる「七つ滝」が現れて、海に注ぐ滝が多い知床半島を連想する。

津軽半島自体も知床に雰囲気が似ている。

そして、11時過ぎ、前方の山に坂道が見えてきて、ここから竜飛岬まで15キロ。ピークまでは7キロ、高低差は500mなので、平均勾配は7%…筆者にとって、7キロも続く平均7%の上りは、フル装備では、これまで一番しんどい坂になるが、進むしかない。気合を入れて、上り始めるも、いきなり12%の表示が見えてきて、まっすぐいけないので、道幅いっぱい使って蛇行しながらじわじわペダルをこぐ。

海岸線から1時間ちょっとで、ピークの眺瞰(ちょうかん)台まであと2キロ地点に到達する。

海岸から5キロで350mアップしてきたが、ずっと10%の激坂が続く感じで、脚はもうヘロヘロ状態なので、小休止しながら、ゆっくり進むと、15分ほどで。やっと展望台が見えてくる。

あれがピークの眺瞰(ちょうかん)台だ。そして、13時、2回脚が攣ったが、何とか、所要時間110分で眺瞰台に着き、疲れ切ってはいるが、長い階段を上がって展望台から北方を望むと、上ってきた道の右遠くに竜飛岬があるはずだが、そこだけ雲がかかっていて岬は見えない。

その雲へ向かって、一気に下り、13時半、地下に新幹線が通っている「青函トンネル記念館」で、キャンプ場の受付を済まし、

竜飛崎の西側にあるキャンプ場まで下り、東屋でランチタイムにするも、台風5号の影響で風が強い。

風速は10mほどありそうだ。設営は後回しにして、装備を降ろして身軽になった自転車で竜飛岬へ。

欄干上を龍が泳いでいる龍見橋などを見てから、津軽海峡冬景色の歌謡碑がある駐車場へ移動して、赤いボタンを押すと、大音響で、2番の歌詞が流れる。

「ごらんあれが竜飛岬♪北のはずれと見知らぬ人が指を指す♪…」一般の観光客は少なく、ボタンは独占状態なので、口ずさみながら、3回ほど繰り返し歌う。

眼下に見えるのは龍飛漁港と帯島、そして津軽海峡の向こうには、北海道がくっきり見えて、カメラでもよく写っている。駐車場には、10年ほど前の時も居た、話が面白い名物お母さんがまだいて、声を掛けると話が長いし、何か買ってしまいそうなので、スルーしたが、お元気そうで嬉しい。

岬から近い高台にある「ホテル竜飛」で日帰り温泉に入ったあと、ロビーの床にある三角点を示す鋲プレートを発見!

このホテルの真下を新幹線が通っていて、新幹線が通ると、天井の照明が七色に光るらしい。列車が来ると目が光る木造駅の遮光器土偶同様、ユーモアがあって面白い。17時半、キャンプ場に戻るも、相変わらず強風が吹いているし、他に誰もいないので、本来はダメだが、炊事小屋の中にテントだけ張ることにする。ランチをしている時、2000円のバンガロー泊も考えて、受付に電話するも、「今日は管理人がいないのでダメだ」と、おじさんに云われたので、やむを得ない…。風をほぼ遮断できる炊事小屋の中はバンガロー並みに快適で、麻婆豆腐をさっと作って、テントに潜り込む。

今日を振り返ると、勾配10%が7キロずっと続くイメージの、過去一(いち)ハードな激坂ではあったが、その坂を完登して龍飛岬に到達した満足感は何事にも代えがたい。そして、楽に行ける岬の東側からではなく、難所の西側からアプローチしたことに大きな意味や価値があり、この日のランは一生記憶に残るであろう。

【走行距離41km 獲得標高877m】

【走行時間3:40 平均速度11.2km/h】

【本日の会計】¥3,298

【竜飛岬シーサイドパークキャンプ場評価:36点】

元々、風の強い岬の海岸近くにあり、テント泊しにくいキャンプ場だが、月曜日以外は2000円で泊まれるバンガローがある。設備は、東屋と炊事小屋とトイレだけだが、充電できて、シャワーもある。ただ、昨日の十三湖と同じく、電波がギリギリ…。

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